« Foolish Game(ECHOES) または「拝啓ジョン・レノン」(真心ブラザース) | メイン | で、被害者救済って何なのさ。論。 »

2009年05月26日

ところで「被害者学」って学問があるんだけどさ。

俺が概要を教わったときには、「犯罪被害者の傾向から、犯罪発生の予防と対策を図る」みたいな、(いい意味で)冷徹な学問だと思ってたんだけれども、世間的には被害者救済に軸足移っちゃってるんですか? 昨今?

被害者学が守るのは、主に「まだ被害者になっていない人」だと思い込んでたんですが。

まあ、今思えば教授のトラップくさい、「とある性犯罪者が狙った女性には、「髪が長い」という共通する特徴があった」云々はさておいて、被害者の類型から犯罪抑止の対策を立てるっていうのは、帰納法的に正しいと思うんだけどね。
最近の例だと、
 「キャッシュディスペンサーの周りで電話をしている人は振り込め詐欺に引っかかる直前かもしれない」
 「独居老人はリフォーム詐欺をはじめとしたセールス商法に引っかかりやすい」
 なんていうのは、被害者学的観点のヒット作なんじゃないかと思う。
 (女性専用車両はよくわからん。
  っていうか、「戸締り用心火の用心」的な、素朴な「防犯」論に近づいていくと、この話はどんどん薄まるんだけども)

で、被害者救済が現在の被害者学における主要な研究テーマになっているのならば、それはそれでわからんでもないわけなので、別途勉強することにするのだけど。
って言うか、被害者の類型から見る犯罪予防学的見地と、被害者やその家族・遺族の多分に精神的救済を目指す見地というのは、同じ研究者の研究課題としては成立しないだろうし、同じ学会で研究発表を行う意義というのも俺的には見出しにくいよ?

投稿者 ushila : 2009年05月26日 22:11

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.torihan.com/mt/mt-tb.cgi/1053

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)