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2013年05月20日

小橋健太と俺。

似たようなタイトルでちょっと前にも記事を書いたような気がするが、それはそれとして。

ちなみに一個前の記事はInspired by 「葉桜」(篠原美也子)だが、まあ違うよねって言うか、小橋はこんな言葉を使う人ではないと思いつつ、アルバムで次に入っている「月と坂道」があんまりにも今の自分の心境にツボでひとしきり涙した39歳喪男は何を隠そうこの俺です。

小橋健太という人は俺のプロレス現体験にかなり近いところにいて、ムーンサルトにせよローリングクレイドルにせよフライングショルダーにせよ、とにかく見たことがない技を使う、逆三角形のかっこいいけど、詰めの甘い兄ちゃんだった。
前にも言ったように俺にとってのベスト小橋は、ウィリアムスのバックドロップを食らって、ロープをつかんでヨタヨタと立ち上がる姿である。

で、その小橋を、俺は間近じゃなくて、いつも離れたところで見ていた。
ブラウン管越しだったり、雑誌だったり、それこそ武道館の二階だったり。
一回だけアリーナで見た記憶があるのだが、あれどこだったんだろう?

だから、小橋を見送る場所も、武道館の二階がふさわしいと思った。
一度だけ握手してもらった手は厚くて力強くて暖かくて優しかったけれど、俺と小橋という関係性を勝手に定義するならば、やっぱりそんな距離感がベストなのだと思う。
声を張り上げて、やっと届くぐらいの。

そして、いつかまた彼のような青年レスラーが俺たちの前に現れてくれればよい。
できれば、次の青春を見つけた彼を町中で見つけて、目があってニヤリと笑いあえれば素晴らしい。
だから、その日までさようなら。俺たちの小橋。

投稿者 ushila : 2013年05月20日 23:18

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