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2009年07月13日

⊿(Perfume)

全体を聞いた印象としては、「GAME」より普通のアルバムだと思う。

あとは、楽曲構成にしても歌詞の内容にしても、フツーになったというよりは
エモーショナルになったと思う。
リニアモーターだエレクトロだプラスチックだセラミックだという従来の
Perfumeのイメージに比べると、割と人肌の温かさがある心象風景、って感じだな。

サウンドもいわゆる電子音だけじゃなくてサンプリングも入ってるし。

楽曲個別のことを言うと、歌詞世界がソフトな曲ほど曲調やエフェクトを
キツめにしている感じなのは、やっぱystkのバランス感覚なんだろう。

で、そういう⊿の仕上がりから、特に”近未来三部作”的なPerfumeのイメージを
透過して見るに、アレは中田ヤスタカ流のバージニティの表現であった、
というふうに思ったりする。

サウンドからもボーカルからも、アコースティックなものを意図的に制限することで、
少女たちの実存--ありていに言ってしまえば「肉体」--と作品の間に断層を生じさせ、
楽曲世界の「清浄性」を確保する、と言うような……。
(Perfumeのパフォーマンスの一方に、ダンスと言う肉体表現があるのも、両極端で
 面白いのだが)


そういう穿った見方は別としても、
(って言うかこのブログのざっと97パーセントは穿った見方でできていますが)
"NIGHT FLIGHT"から"Speed of Sound"までのアルバム書き下ろし曲だけを切り出して
聴いてみたりすると、そこだけでミニアルバムとして成立しててちょっと面白いぞ。

投稿者 ushila : 2009年07月13日 19:27

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