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2008年05月27日

4/19 三条会「邯鄲」@千葉 三条会アトリエ

今年、19本目の観劇。

三条会 アトリエ公演「邯鄲」
原作:三島由紀夫
演出:関美能留

三条会は演出家の関美能留(せき みのる)さんを
中心に千葉市を拠点として活動している劇団です。
現在では多くの劇団が、
“劇作家”と“演出家”を兼ねている状況が多いのですが、
関さんは演出一本でやっています。

三島由紀夫の「近代能楽集」の中の「邯鄲」という作品。
お話は、邯鄲という里から来た“枕”で寝て起きると
何もかも馬鹿らしくなってしまうというお話。

坊ちゃま(次郎)と使用人(菊)の久しぶりの再会。
久しぶりの再会だというのに、
次郎は“枕”のことを菊に問い詰めて、その枕で眠りに付く。
夢の中で、次郎は子供をなくした父となり、社長となり、独裁者となり…。

劇のほうが掴みきれなかったので、原作を読んでみましたが、
あーなるほどなー、と思い返すことが多かったです。
原作を読むことも忘れないようにしないといけませんね。

科白については、ほぼ忠実にやっていたのだろうとは思いますが、
原作が持っている政治的な思想が浮き出る部分は押さえ気味だったのかなと思います。
見たときは、夢の場面と現実の場面が区別が付きにくかったのですが、
よくよく考えると、次郎が“枕”で寝てたか寝てなかったかの違いがあって、
幻影たちの活動も夢の中。
最低限のセットという感じもあって、
退廃的な側面が見え隠れするような中で役者としての強さが
押し出ていたなあ、という気がします。

原作を知らなかったので混乱はしましたが、妙に惹かれるものがあって
三条会の公演はもうちょっと見ておきたいと思いました。

7月に地元の千葉公園で公演『三条会の「真夏の夜の夢」』があるようです。
http://homepage2.nifty.com/sanjokai/02.html


投稿者 i_rain : 2008年05月27日 01:19

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