これ読んどいて

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チームで作業していく場合…

チームで作業をしていく場合、メンバーに対して最初にホームページの作り方から説明をしなければならないことは多々あります。

チームで作業をするということですから、当然原則的には、何らかの組織内で、選抜されたメンバーによって構成されている、と前提します。また、こんなコンテンツに興味を持つのは、主担当者だけだと思いますが、その方がプリントアウトやURLを配布してこのページを読んでいただくという手法を想定しています。またメンバーにざっと割り振った仕事の概要を紹介する、というこのコンテンツの性格上、企業でのWebチームで、プロジェクトリーダーではなく、メンバーあたりがターゲットとなります。

書籍がないこと

ホームページの作り方について、自分ではコーディングせず、しかも、他の人をリードする必要のないメンバーに対しての書籍が実に見つからないことから、このページを執筆してみようと思いました。

こういったメンバーのチームでの役割は大抵、執筆担当です。コンテンツの本文の原稿書きの仕事ですね。なお、原稿だけ書けば、構成や誤字脱字のチェック、表現手法のチェックはチーム、または外注先で行えます。つまり、結局のところ、担当を割り振られてある程度の文章を書かされる、というのがチームのメンバーの仕事です。

ちなみに、文章を書かなくていいメンバーが混じっていると、チームが混乱するだけです。予定しているコンテンツの割に人数が多すぎるということですから、書かなくていいメンバーはチームから外して下さい。自分は文章を書かないくせに人の文章をチェックするなど失礼です。

外注先がヒアリング、インタビューしてコンテンツを作ってくれるような形態で発注できるような場合は、こんなページを読む必要には駆られないものと思いますので、それも対象外とします。

技術的な面は割愛(メンバーが負担する必要はない)

いわゆるメンバーは基本的には自分自身でコードをいじったりする必要がないポジションの人のはずですから、技術的な面については全て割愛します。これに関してはおそらくあなた自身か、外注先に委託できるものと想定してますし、あなた自身がやらなければならないときのための情報はインターネット上や書籍にふんだんにあります。

まずは見る側としての経験値を積む

まず、自分が全然ホームページを見ない人には、当然ながらよいホームページをつくることはできません。

また、ホームページの情報には様々なものがあり、その目的によって、構成が異なります。

ですから、作成しようとしているホームページの形態に近いもので、自分が訪問者となれるテーマのことがらを選んで、それらのホームページを実際に訪問してみて、自分の実体験で経験値を積んでみてください。

企業の紹介ホームページであれば、自分が興味が持てるジャンルの企業の紹介ページを片っ端から見てみましょう。

イベントやキャンペーンの告知や特定の商品のスペシャルサイトなどは守備範囲が小さいので、あまり詳しくない人がいきなり参加させられる率が高いかもしれません。ですが、これらは主に短期的な目的のために作成されるので本質などついていなくても、ましてやちゃんとした成果が上がっていようがいまいが、あまり関係がありませんので、手間をかける必要はありません。通常は骨太な本体の運営方針に基づきますので、本体の方こそが重要というわけです。

もちろん、インターネット通販という形態もありますが、通販は、目的が非常に高度なので、ホームページの初心者ごときが成果を上げられるものだとは勘違いしないことです。経験のあるベテランのメンバーで執筆陣を構成すべきです。ですから、ここでは割愛します。

つまりは、企業などの情報をロングテールで提供していく、というスタンスでコンテンツを提供する役割が求められます。感覚的には広報だと思いますが自身が文章を書いて、企業活動をアピールする、といったような役割が求められていると考えるのがいいでしょう。

予算感

潤沢な予算があって、自由にお金が使えるプロジェクトでない限り、予算がかかる行動は極力避けることを重視しましょう。

ホームページの中身もないのに、見た目を飾るFlashや、動画を作成したり、見に来るコンテンツもないのにSEOなどに予算を割く必要は一切ありません。まずはできる限り中身に、あとは最低限のあしらいのデザインへ予算を配分するのがよいでしょう。

最初に大量のコンテンツを作成してあとは一切更新しないのではなく、基本デザインとコンテンツの更新方法を整えて、コンテンツの更新は自前で続ける、ぐらいの立ち位置を想定しています。

ホームページは見るモノではなく読むモノ

ホームページは読むものです。文章は文字数の割に作成コストがかからず、門外漢の制作会社には代筆のしようがないため価値が高いです。(きちんと調査、取材して代筆してくれるような業者へ発注できるような規模のプロジェクトであればこのページの記述など読まなくても、お金を払えばいいので、そういった業者へ発注してください)

写真やイラスト・図などは、本文を理解しやすくしたりするために効果的にあしらわれるべきものですが、1点あたりの制作時間・コスト的には、文字に比べるとコストパフォーマンスに優れたモノではありません。文章の展開上、必要になったところにあしらうか、企業が持っているものを利用すればいいです。

ですから、メンバーであるあなたにもっとも要求・期待されているのは、この文章の部分なのです。

もちろん、HTMLコーディングの能力や、写真を撮る技術、イラストや絵を期待されているのであればそれもいいのですが、そういう場合はメンバーというより、それぞれの仕事が割り振られますし、こんなテキスト読まされていないです。

ですから、あなたの本業の経験を活かして文章を起こすことこそが必要な役割ということになります。

なお、日本語がおかしいとか、漢字が間違っている、とかは、あまりあなたの本業に精通していない人でも直せる部分ですので、フォローを当てにしてさほど気にしなくても大丈夫です。

そして、あなたの経験を活かした文章をひたすら書きまくることが要求されているのです。

「自分なら」の封印

これまでの経験からも多くのメンバーの方から、自分なら、というご意見をよく頂戴しますが、ホームページの作成のターゲットの読者はあなたではないということを再認識してください。

自分なら忙しいのでこんなホームページの文章量を隅々まで読む時間はない

確かにあなたには時間がないのかもしれませんが、ホームページのターゲットとしている訪問者は、あなたの会社の商品を購入するか検討するためにより多くの情報をじっくり読みたいと思っていませんか? 発信する側が情報を絞ってしまったら、訪問者はそれ以上の情報を得ることはできないのです。あなたから口頭で得られるだけの情報以上のものがほしいお客様にとって、素っ気ないホームページしかない会社は全く魅力的ではありません。そうなれば、あなたの潤沢な経験に基づいたセールストークも、聞いてもらうという土俵にすら上げてもらえない可能性があります。

自分ならこんなことは業界の常識なのでわざわざ書いてある必要はない

ホームページを見に来る方はあなたではありません。この業界に詳しいとも限りませんので、あなたにとって常識と思われることこそ、その根拠を確認したくて見に来ているのです。たとえば同業他社のホームページが必ず説明していることをあなたのところだけ説明していないとしたら、どちらの会社を信用しますか?

自分なら接客時に口頭で説明しているのでわざわざ書いてある必要はない

お客様はあなたの名調子を聞きたいわけではありません。それこそ多忙な時間を割いてあなたとの折衝時間を設けることになるわけですから、事前にホームページを見れば理解できるようにしてあることが多ければ多いほど、折衝自体の密度は高くなり、効果的になってきます。最初に説明するツカミの部分のスタイルを変えるのが面倒、不安だという気持ちの裏返しがこのような意見になりますが、旧態依然としたツカミを転換することこそ、ホームページを作ろう、ということになった理由のひとつで間違いないでしょう。

自分ならお客様に合わせてスタイルを変えるので一律の内容が書かれていると困る

お客様の足元を見て、営業スタイルを切り替えるわけですね。また、お客様に過剰に期待されても対応できる自信がないのですね。他の会社にあなたの業務自体を任せた方がいいのではないですか? お客様はあなた個人からではなく、あなたの「会社」からどのようなサービスが受けられるのか知りたいのです。実際に会ってお話しするまで手の内を一切明かさない会社の営業と、実際に会ったらこんなことをします、と掲載している会社の営業と、どちらと会いたいとお客様は思われるでしょうか?

デザインへの過剰なこだわりを捨てる

デザインへこだわるのはいいのですが、ホームページを訪問するのに、「デザインを見てから訪問する」ことはあり得ません。

「デザインを見た瞬間に次へ行く」ことがない程度に体裁が整っていれば基本的にOKです。

「自称」デザイナーの方のホームページを見れば、実に見づらいのにすぐに気づけると思います。これも体験だと思いますので何人か探してみてみて下さい。有名な方でも大丈夫、まず見づらいです。これはデザインそのものが目的であるためにこういうことになっているのだと思います。

そもそもプロジェクトのメンバーとして参加しているだけですので、あなたの意見なんて何分の一にすぎません。

メンバーであるあなたに求められているのがデザインだとしても、おそらく「あなたのような世代に受け入れられるか」という意見を求められているだけです。やりたいようにさせて欲しいならデザイン主任のような肩書きを勝ち取ってください。そうすれば、他のメンバーがあなたの苦労を知らずにあれがよかったこれがよかったとないものねだりをしたり、デザインをプレビューしてもロクな意見をくれないのに方向性をまとめてプロジェクトを進めていくリーダーの苦労の一端が理解できるでしょう。

ホームページはナマモノである

ホームページは印刷物と違い、簡単に文字の差し替えなどができます。

ちょっとした誤字なんか直すのも簡単ですし、ちょっと言い回しが不足しててわかりにくいな、と気づいたら随時直していくことも可能ですし、この説明には図や写真があったほうがいいな、と思ったら都度追加していくことも可能です。

また、当初のオープン時よりサービス内容が充実したり、取り組み方が変化したり、事前にお客様にお知らせしておきたいことが増えたりしてきます。

時間と共に成長しコンテンツを増やしていくのがホームページというメディアです。

メンバーとして「見る側」を兼任する

メンバーとして、依頼された記事を書いて提供する以外に、

これまでのコンテンツのデザイン以外の部分(つまり、本文の文字の部分です)の蓄積を随時確認していくべきです。

新しいコンテンツとの関連性により加筆したり、相互の記述を調整したりする必要があります。

そのため、公開したからといって放置せずに、随時過去の記事を見直し、現在の内容との齟齬が生じていないかチェックをしていく必要があります。

またコンテンツ数が多くなってくると、同じことを書いてるページが複数存在するようなことも起こりえます。

管理者的なツールからアクセスする必要はありません。一般の検索サイトなどから検索して訪問し、予定したページが表示されているのか、たどり着けるのかを点検します。

 

大抵のメンバーの方は、依頼された記事が公開された後はほとんど自社のホームページを見ませんが、自社のホームページを見ている社員が少ないホームページは、見た目におかしいところが放置されているので、一般の訪問者の方にはすぐに分かります。

社外の方からはあなたのホームページが全然更新されていないのであれば、まったくありがたくないです。違う会社のほうがいいですよね。

ですから、ホームページは公開したら最後、あなたの会社が事業活動を続けている限りメンテナンスを必要としているのです。

 

社内のメンバー外の方は更新がないことが分かっていればアクセスしてこないので、更新がないまま放置されている自社のホームページの悲惨な状況にも気づかない、ということもありえます。

ぜひ、ちょこちょこ検索して訪問しては、現在の会社の状況と照らしあわせて、どこに手を入れるべきかを気にし続けて下さい。

そして、継続的にあなたの会社の活動の近況を伝え続けることこそが、ホームページというメディアのメンバーの役割なのです。

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