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2010年08月27日

デミグラスソースはオープンソース?

どっちかといえば作者・製作年代不明のパブリックドメインだと思う。
と、ネタにマジレスする俺。

それはそれとして、料理を取り巻く知的財産権がどうやら相当ややこしい。
がんじがらめと言う意味ではなく。


あー、まず。
知的財産権はアイデアではなくて表現や実施を保護する法律なので、料理人の頭の中にあって表現される前のレシピは保護されない。
そうすると舞踊の振り付けとかどこの段階で著作物たりえるのか、とか、スピンアウトする疑問はあるが。

次に、料理そのものは芸術の分野に属するものとはされていない(著作権法第二条一項一号 およびベルヌ条約第二条(1))ので、著作権の客体にはならない。ベルヌ条約が対象にしてない以上、一般的には対象にならんのだろう。

さらに、工業所有権は、まず「登録」を要件とする法体系だ。
登録を認める条件や保護の範囲は法律によって様々であるが。
特許と実用新案については、その新規性がある「技術」
意匠については新規性・独創性がある「視覚的特徴」
商標については商標を使用するものの業務上の信用
を、それぞれ保護の対象にする。
だから、新規性が無いものや登録してないもの・できなかったものは保護されない。


さて。ここまでは前説。

先にあげた典型的な知的所有権法は、先進的な技術そのものか、視覚・聴覚によって認識できるものだけを保護の対象にしている。
(実は書いていて気がついて驚いた。あ、ところで点字は「字」なので)

つまり、まず味覚(料理とか飲料とか)・嗅覚(香水とかお線香とか)・触覚(服の肌触りとか)に訴える事柄自体は、保護の対象にならない、ってことである。
彫刻は「触る」芸術だ、ってプロフェッサー・フジタが言ってるけども。


料理にたとえて言えば、
至極まっとうに作った料理そのもの
(例;まっとうに作ったうえで隠し味にアレを加えたアリアケのハヤシライス)
はせいぜい「公知技術の組み合わせ」の範疇ってことで保護の対象にはなりにくい。

料理の製法について特許が認められるケースは無いわけじゃない。
(有名どころじゃあ、インスタントラーメンの基礎技術の「瞬間油熱乾燥法」。
 レシピと言えるか微妙なところだが。
 カーネルおじさんの所のフライドチキンも特許か……)

しかし、仮定というかもちろんネタとして、

 1)肉の下拵えにオーバーヒートスチーム調理器(塩と油が落ちるアレ)
 2)煮込みの代わりに真空調理器
 3)出来上がりをレトルトパウチして
 4)登録商標「横須賀アリアケ」のハヤシライス として出荷
 5)温めにレミパンを使用
 6)うまみの補強に味の素
 7)ドラえもんの絵皿に盛って
 8)ピカチュウのスプーンでいただきます

と言う場合、料理以外のすべてが知的所有権で彩られる冗談みたいな状態にはなりうるわけである。
って言うか初手から明らかにオリジナルより不味いだろう(笑)。
(更にそこにオムレツ乗っけてメイドさんにケチャップでミッキーマウスの絵とか描いてもらったらどうなるんだろう……)

あとはまあ、超絶芸術的な盛り付けがされてたり、その辺に氷彫刻が飾られてる場合には審美性があるとして何らかの保護の対象になったりするのかもしれない。って言うかなるだろう。


香水や服の場合、香料の抽出技術や服の製法そのものやブランドは知的所有権的保護の対象にはなりうるわけだが、香水の匂いそのものにシャネル印は押してない。

ついでに、アリアケのレシピを克明に記した料理本、と言うものが出版された場合、その本自体は文芸の著作物として保護される場合があるが、その本に沿って料理を作る場合、それはレシピの再現であって著作物の複製ではないだろう。
料理本そのものやそこに載ってる料理の写真をコピーして頒布したら著作権侵害だけど。

もっとも、実際問題として。
秘伝のレシピや隠し味は「営業秘密」であるからして、それを不正な方法で知り、かつ実施することや、アリアケが商標登録を行っていないとしても一定の知名度を持っているのであれば、「あのアリアケの味を再現!!」と無断で謳った場合には不正競争防止法違反になるんだろうから、そこでセーフ(やった側からすればアウト)だろう。

不正競争防止法は審査登録を旨とするほかの工業所有権法に比べると効力が曖昧な部分があるけども、その分柔軟に適用できる法律って感じはある。不定形なモノやイメージを保護できる、って言うのかな。

「俺のレシピを全部パクっても、俺と同じ味は出せねぇよ(どどーん)」ってのが、料理人の粋ってモノなのかも知れないとふと思ったが、それ言うとミもフタもない。
っていうかこのブログは空気を読まないヤボテンさ加減が売りだっ!!
粋とか知らん(開き直り)!!!


折り紙はよくわからんが、折り紙でバルキリー作った剛の者には感心した。
ちゃんと変形するでやんの。
#何の話かわからない人は早川大地のtwitterをフォローだ。

投稿者 ushila : 23:56 | トラックバック

2010年08月26日

このハヤシライスを食わせるときは友達でも金を取れ。

「流星の絆」で、父ちゃん(寺島進)が長男(嵐の人の幼少時代)に自分のハヤシライスのレシピを伝授した後で言い放つ台詞である。
料理人が人生を懸けて編み出した料理への矜恃の表れと言えるだろう。

ごくプリミティブに言えば、プロは自らの供するもので対価を得て、それを日々の糧にするからプロなのだ。
あれこれ合わせて合わせ技一本、であっても、である。


買い手というか受け取り手は、企業努力だ営業努力だ宣伝だ広告だの名の元に、より安価なプロダクトの提供を求めるし、実際そうした働きかけでもって省かれるコスト、と言うのも確かに存在する。

それが省くべきでないコストに跳ね返ってくると困るよね、ってのもあるが、ここではパスすることにして。

極論、無料や割り引きで提供されるものは、それなりのもんだ、っっていう話である。
まだ本当の意味で商業ベースに乗ってないとか、宣伝広告に利用されてたりとか。
嫌な話、その無料なり割引の何かのコストが別のところに載せられてたりとか、別のところから削られてたりとか。
…別にモノホンの悪徳商法の話をする気はないが。

往年のサンシャインシティ噴水広場であれ、ラオックス●階イベントホールであれ、無料イベントである以上、そりゃ採算ラインに載ってない商品か、そのイベントに取材の人を呼んだ方が、広告打つより安くつくからとか、そういう話だ。
そこに集まってきてる人は本当の意味での客ではなくて、その後ろに居る何倍もの客を釣るためのエサだ。

だからもうperfumeは秋葉原で打ち水をしたりはしないのだ(論理大飛躍)。
ミュージックジャパンでMCやったり日産のCMでカンガルーになったりするのだ(さらに大跳躍)。


有料イベントも物販がしっかり売れてやっと黒字とか、それでもやっぱり持ち出しだとか、アメリカでは大物アーティストでさえツアーグッズで利益をあげる方式になっちゃってるようだ(推測の上に伝聞)とか、いろんな話を聞くけど。

何が言いたいかって?
無料イベントにいくら客が来ても、もはや驚けない。
あと、プロの本気が見たけりゃそれ相応の対価を出せ、って言ってるんだ。

柩やな氏の件は極端だとしても、伊集院光が何とかしてtwitterから深夜ラジオに客を引き込みたいと真剣に考えてるの読んで、俺は申し訳ない気分になったよ。
あれノーギャラ=余暇でやってるわけだけど、つぶやく間になんか面白いこと思い付くかもしれないわけでさぁ。


ちなみに、有明コロシアムを一日借りると150万円。ただしハコ代のみ。照明とかPAとか舞台装置とか別料金。
あ、もちろんハヤシライスは出ません。アリアケだけど。

投稿者 ushila : 21:02 | トラックバック

2010年08月23日

Sweet Vacation に関する追記。

って言うか俺が紹介するより公式サイトとか公式youtubeとか見てくれ。

公式サイト
http://www.sweetvacation.jp/

youtube Sweet Vacationチャンネル
http://www.youtube.com/user/sweetvacation?gl=JP&hl=ja#p/p

もうなんだ。入り口はMayちゃんカワイイ でいいから(笑)。

俺は同意しかねるけど、90年代に小室センセイがやってたああいうのの
2000年代後半的アプローチ、って感じもしなくはないので、あの辺好きな人も
聴いてみてください。

あと、中の人こと早川大地は森山未来を2,3発ブン殴ったようなイケメン(笑)。
または、オリエンタルラジオを2人足しっぱなしにしたようなイケメン(笑)。

その大地のtwitter(当然俺もフォロー中。っていうかまさかのフォローされ中)
http://twitter.com/daichihaji

投稿者 ushila : 23:18 | トラックバック

Sweet Vacation "FUTURHYTHM 2010"

正直ね。
真っ正直な話として。

俺スイバケについては、若干複雑な思いがある/あったわけ。
同じ早川大地がやってる東京エスムジカに強烈な思い入れがある分。


でも、理解したね。今回。
このユニットがやりたいことは、基本的に「ポップス(またはライブ)は楽しいんだ」ってことの再提示なんだと。


だってむちゃくちゃ楽しかったもの。
「Tokyo Days」がベラボーにかっこいいんだもの。
「あいにいこう~I NEED TO~」で、大地パート一緒に歌いながら泣きそうだったもの。
(ところでこの口調はワタクシ誰なんでしょうか)

Mayはニコニコ笑ってクルクル踊りながら楽しげに歌うし、大地はヒップホップ系DJのように客煽りもかます。
更にステージの後ろのスクリーンでは、曲にあわせて作られた映像が流されている。
(特に「Tokyo Days」が秀逸。東京って広告で埋め尽くされた街だなあ、とも思うけど、アンディー・ウォーホルだって広告とかモチーフにして……ブツブツ。
 あと、漫画風のヤツ、誰が描いてるんだろう。あのMayちゃん超絶かわいくて待ち受けにしたいぐらいなんだけど)

ニューアルバムのタイトルは「Re;未来派宣言」だし、ライブタイトルの(アルバムのリードトラックの曲名でもある)「FUTURHYTHM」は、芸術運動としての「未来派」=Futurismoのパロディではあるけれども。
Sweet Vacationがやろうとしていることは、どっちかというとルネッサンス(文化復興)に近いんじゃないかと思うんだ。

なんだろ。当事者が読んだら気を悪くするかも知んないけども、少なくとも音楽というアウトプットに限って言えば、スイバケのやってることに新規性はない。裏っ側でスゲーことやってるにしても。
(なんだiPadからマックをリモートコントロールするって)

わかりやすく言ってしまえばMayはアグネス・チャンやビビアン・スーの系譜に連なる外人アイドル歌手だと思うし、シンセがピコピコ音を出すのはむしろ20世紀的な表現だとさえ言える。
ぶっちゃけた話、未来的なことをやろうとするなら、ボーカロイドに歌わせたほうが手っ取り早い(注;もちろん逆説)。そろそろあいつら3Dになるだろうし。

でも、その新規性の無さが、別に悪いことだとは思わないんだよね俺は。
って言うか、そこが良いんだと思う。

歌手がアーティストとしての優位性を装うこと(たとえば歌唱やダンスが誰かより上手いとか、作詞を自分でするとか)や、ファッション性をまとうこと(最先端のジャンルを演ってますとか、ファッションリーダーですとか)が必須になってしまって、むしろ「ポップス」の表現が窮屈になってしまった現代において、ポップミュージックとしての楽しさを提示することを第一義に置く、ってアプローチは、実は空き家だ。
ちょっと前(90年代~ゼロ年代初頭)のアプローチとしては、もう一個『メタ』としてやる(作家が歌手を弄り回して遊ぶ)やり方があったけど、スイバケの歌詞にも音楽にも、早川大地の世界観や作家性がこめられていて、メタの匂いは漂わない。


そんな飾りをごてごてつけなくてもポップスは楽しい。ライブは楽しい。
そういうことをスイバケが真っ向勝負でやり続けてくれるなら、俺はまた会いに行くよ。

投稿者 ushila : 01:12 | トラックバック

2010年08月22日

静岡ガンダム写真まとめ。

TweetPhotoにアップして、
Togetterでまとめました。

リサイズしてアップするより楽かなーって。

ついでに、

ダム。

そして部屋にチェックイン。

ゆりかもめより。

続いて会場内より

お台場ガンダム・夜の部

朝ガンダム。

この辺を参照していただけると、去年のガンダム様との違いが判るかと思います。
ではおやすみなさい。明日はハードスケジュールだ(笑)。

投稿者 ushila : 00:10 | トラックバック

2010年08月18日

タイトルなんて自分で考えなさいな。

違法にアップされたストリームを見ることは違法じゃないよね別に。

とか言う輩がいる。
タイトルに則して言えば、せめて二酸化炭素を吸って酸素を吐き出せるように進化してからおっしゃいなby沢城みゆきボイス、って話だ。

アップしてる側は、自分がアップしたストリームについたコメントや弾幕や、再生回数を見てニヤニヤしてる。
あたかもその数字が自分の価値と等価であるかのように。

それをさせてるのは見てるお前だからお前は教唆犯だ、まで過激なことを言うつもりはないけれども。
お祭りの日に駅前ロータリーで特攻服のお兄さんの集団を待ってる、パイル地の短パン履いたキンパの女子中学生と同じ程度の心情的共犯関係みたいなものは存在していると言っても過言ではないだろう。
何らかの経済的利益を得ちゃっている以上、キンパよりもタチが悪いかもしれない。

それが何かの法律に違反する云々の前に、他人の犯罪行為に期待する構造に疑問を持たねばなるまいよ。正味な話。


で、ついでに、いわゆる私的複製の話。
まず、あんなもん複製すれば劣化が免れなかったアナログ時代を前提にした法律だ。

学者はアレは著作権者の権利制限であって利用者の権利じゃないとか、HDDに何百時間分ものデータを録り溜めるような利用が果たして私的利用と言えるのか、なんて楽しい議論もしている。

家庭内やそれに準ずる範囲、て書き方も、基本的には捕捉できないレベルの、逆に言えばフェアユースのスリーステップテストに言う、著作権者の正当な利益を害しない範囲を明文化した一形態ということに過ぎない。
例えば同居してない親族や、半同棲してる恋人は家庭内にいると言えるのか、みたいな議論は物事を本質から遠ざけるだけなんであって、ネットワークの向こうにいる顔も見たことがない、1対1でコミュニケーションをしたこともない相手を家庭内やそれに準ずる範囲にいる存在と言えたら、むしろそれは未来に生きすぎているか、笹●センセイの生まれ変わりか何かだろう。

でさあ。そんなメンドクサイ話置いといてもさあ。
コピーガードがかかってるもんをガード外してコピーしたら私的複製の範囲から外れるですよ(著作権法30条1項2号)。

なんでそんなことになってるかっつったら、コピーガードはコピーされたら困るからかけてるので、コピーガードを外してまでコピーすることを容認したら著作権者の権利を制限しすぎちゃうからだ。

コピーできるよ(キリッとか言う前に、自分の行為が著作権者にとってどういう行為か、ってことを考えてくれ。

投稿者 ushila : 23:49 | トラックバック

NARASAKIさんの音楽論が俺的に斬新だった件。

そろそろ書かないとバックナンバーが流れてしまう。
Webラジオ「沢城みゆきと12の夜」にNARASAKI氏(とにかく大槻ケンヂと組んでる人)が出たときの話。

「僕は歌詞を聴きません」という趣旨の発言をしていたのだけど、俺にしてみればそんなことがあり得るのかという印象だった。

冷静に考えると、主旋律(あるいは楽器)としてのボーカルを聴かない、ということではないのだろうと思うし、あとから出てくる「林檎もぎれビーム」の初期歌詞案がデンパでどうしようもなかった、という話と合わせたり、下手をすれば辞書があっても意味がわかんなかったりする(言い回し的な意味で)洋楽まで視野を広げれば、そういう聞き方はあるんだろうな、とも思うのだが。

逆に楽器演奏の部分をカラオケとか伴奏とか言ったら張り倒されるのだろうか(笑)。

俺は歌詞を聴く楽しみを、歌曲を聴く行為の中で最上位に置いているのだと思う。なんだったら歌詞読むし。
昔みたいに歌詞が現代の言語表現の最前線だ、までのことを言うつもりはないんだけど。

で、次が声で、その次がアレンジかな。
逆に「ノリがいい」とか「美メロ」とかっていうものが今ひとつ理解できない。

だからっつってystkあたりが人間の声を「変な音のする楽器」と割りきっちゃってるのとか、木村カエラとかが時々かます歌詞の意味性を意図的に放棄した曲とか、別に嫌いじゃないんだよ?


日本語は元来聴き手の想像力に頼る言語だから韻文(詩や短歌・俳句など)に適しているという説も、日本語はレガート過ぎてリズムの強い音楽に乗せるにはイマイチ向かないという説も聞いた覚えがあるし、正直どっちもどっちに胡散臭いんだが。

そんな小理屈は抜きにしても。
やっぱ母国語ベースの歌曲を聴く楽しみっていうのは、その国の人間しか本当の意味で享受できないと思うんだよ。
じゃあ日本人が英語で歌うことに如何程の意味があるのかって、俺に聞かれても困るけど(笑)。

と言うわけで、絶望しないでくれ。畑亜貴さん。
(超あさっての方向の結論に我ながら驚いている)

投稿者 ushila : 08:37 | トラックバック

2010年08月17日

漫画家は舌鋒鋭いなあ。

と思った柩やな氏の件。
別に柩氏だけじゃないけどね。

napsterがまだファイル交換サービスだった頃、スガシカオがFMで感情を抑えつつ「よく考えて欲しい」とだけ言ったのとか思い出す。
漫画家とミュージシャンの関係以上に、ブログとラジオ、っていうメディアの違いもあるのかもしれないけど。

まずこの件については、もしアニメのパッケージメディアが十分安くなっても、今「高いから」っていう理由で買わない人は、やっぱり買わないんだろうな、と思う。
「もっとたくさんのアニメのデータが欲しい」っていう理由(というより欲望)が生まれるだけだろうと。
正直、この文章はここで終わっていいぐらいだ。

アニメのDVDは高いということが自明のように語られているが、全てのアニメ作品のDVDが高いかというと、別にそんなこともないんだよね。
ガンダム00やマクロスFやワンピースみたいに従来のスポンサー収入型のテレビ番組として成立してるものや、崖の上のポニョや劇場版東のエデンみたいに劇的公開された作品のDVDは、十分一般的なDVDの価格帯に収まる値段で販売されている。
サンプル数が足らないかもしれないが。
それこそブリーチとか銀魂とか。

高いとされているのは、深夜に製作会社がスポンサーになって放送してるタイプのあれそれなんだが。
これについては、たぶん理由は2つある。
ひとつは、もともと見込まれてる(これだけ売ったら黒字、っていう)採算ラインが低いということ。
いわゆるマスターを作るコストは(盤にせよガワにせよ)生産数いかんによって変わらないので、製品一個当たりに上乗せされるコストは高くなってしまう。

もうひとつは、一般のテレビや映画は、パッケージメディアになる前に入場料やスポンサー収入でひと稼ぎしている、ってことだ。
(旧作映画のDVDがバカ安いのは、コンテンツとしてのライフサイクルが年金生活みたいな状態になっちゃってるからで、ひと稼ぎどころの話じゃない)

いわゆる深夜アニメはOVAから発展したビジネスモデルで、パッケージ一発勝負で制作費を回収するらしい。

だから、むしろ製作会社(アニプレックスやランティスやavexやスタチャ)が自分ちの宣伝広告費で放送枠を買っていることになる。
あとはメディアミックスで儲けが見込めたり、もともと製作委員会に参加してる出版社とかね。
ブシロードのトレーディングカードゲームのスポンサー料とかってナンボほどなんでしょうか。
あと、そういう意味ではゲームのCMやってる某ゆるやか部活アニメは、パッケージの値段下げられるのかもしれないけど、一個のヒット作を骨までしゃぶりつくして別の作品のアカを埋めるのは、どこの業界も一緒だし。

むしろ俺はあの値段とあの平均売り上げ枚数で、どうやって業界全体がペイしてるのか不思議でならないぐらいなんだけど。

【追記の追記】
せいぜいバイトする年代の人たちがバイト代で買える値段じゃなきゃダメだ、っていう話なら、それはそれで正論かもしれないと、アップしてから思った。
その場合は豪華特典つき初回限定なんとかパッケージ仕様みたいな売り方とは真逆で、コンビニに並べるみたいな売り方になるんだろうなあ。コンビニに売ってる映画とかのDVD、買ってる人見たことないけど。

投稿者 ushila : 21:03 | コメント (2) | トラックバック

2010年08月16日

アニメ版化物語完結記念・つばさデリュージョン

新房さんの羽川解釈、って話なんだけど。

まず、ものすごく不自然な存在だ、っていう解釈は、絶対にあるんだろう。

で、化物語が大きなくくりで『青春もの』=阿良々木暦の成長物語だと定義すると、羽川は成長しないキャラ、と言えるのかもしれない。
感情や身体を理性で抑え込んでる、ってのが俺の羽川に対する基本的な理解なんだけど、それは逆に言えば、人間としての真っ当な変化(普通、成長と呼ばれるそれ)を拒絶する姿勢とも言える。
だから羽川は猫に魅せられたとも言えるし、阿良々木を必要としたんだろうとも思う。


で、話題は変わって、というか、ここからがむしろ核心なんだが。

最終回のアバンに出てくるエッチなシーンが、羽川の願望として阿良々木君とどうこうなりたい、という描写としては表情やらなんやらがおかしい。

メガネ光ってんのは感情を理性で抑え込んでる時の表現だと思うので、あのシーンでメガネ光ってるってことは、意に沿わずに性的な行為を強要されてる、って状況になると思うんだよね。
(オープニングのアレは、何かの比喩だとしてもだ)

で、あの羽川にそんなことができる人間と言えば、父親しかいないよなあ、と。
つまり、羽川は父親から性的虐待を受けていたと、新房さん解釈してんじゃないかな。と思った。


原作の羽川は猫物語でさらに想像を絶する造形になっちゃってるので、あり得ないんだよ? 特に原作準拠の話としては。
ただ、アニメの羽川は阿良々木に「勉強してた」と言いつつ夜の街を徘徊する、言ってみれば『嘘をつく羽川』なので、その延長線上に、そういう(意に沿わず、当然正しくもないことを受容してしまうという)解釈が存在する余地はあるだろうと。
言うたらアレだが、そりゃ猫も出てくるわ。みたいな。

そんなことを思うわけだが、もちろんこれもあくまで解釈、仮説、妄想の類いに過ぎないので、信じても何もいいことないよ?

投稿者 ushila : 20:37 | トラックバック

2010年08月10日

極私的・実写版「化物語」キャスティング案

飲みながら話してたらイメージが止まらなくなった。

合言葉は「若干トウが立っている」。

戦場ヶ原ひたぎ=戸田恵梨香
 「戦争をしましょう」
 が聞きたいだけのキャスティング。
 っていうか俺が戸田ちゃんのガハラさんにホチキス口に突っ込まれたいんだ文句あっか。
 次点で黒木メイサ。

羽川翼=藤井美菜
 優等生をやらせたら現代日本において右に出るものがいないと思うんだ。
 て言うかどうせほっといても仲里依沙になっちゃうのが目に見えてるので、
 カウンターってことで。

忍野メメ=北村一輝
 戸田ちゃんと似たようなもんだ「何かいいことでもあったのかい」が
 聞きたいだけのキャスティング。次点は筧利夫

忍野忍=アヤカ・ウィルソン
 もうベッキー・クルーエルにしなかっただけ褒めてくれ。以上。

阿良々木暦=生田斗真
 困ったときのボックス頼み。こいけてっぺいでもいいよもう。

八九寺真宵=浅見姫香
 フォルクスワーゲンのほうのこども店長。
 実際問題あららぎさんにひどい目に合わされるのでCGが正解。

神原駿河=南沢奈央
 ダメなら徳永えりがデニーロアプローチで大減量してやってくれるはずだ(笑)。
 ほっとくとホリキタになっちゃうが、それはバカさ加減と捨て身ぶりが大量に足らない。

千石撫子=志田未来
 あ~ん? 見たいだろ? 変態紳士ども??


ファイヤーシスターズまで想像が回らん。っていうか弾切れ。
っていうか月火は撫子とコンパチ。火燐は「でかい」という設定があるので、
選択肢が狭い。

オーディションとかすればいいじゃん。ほっといたらAKBになっちゃうんだから。

投稿者 ushila : 23:38 | コメント (4) | トラックバック

2010年08月05日

俺カレンダー追加。

8月13日 刀語 微刀・釵 放送

ツイッターでいいじゃねえか。

投稿者 ushila : 22:49 | トラックバック